セサミンとは何だろうか
セサミンとは
セサミンはゴマの種子に含まれる抗酸化物質、「ゴマリグナン」の一部です。そのうち、脂溶性リグナンはゴマの種子に1%しか含まれておらず、セサミンはそのうちの0.5%ほどしかありません。
セサミンには様々な健康効果があるとされており、現在も研究が進んでいます。代表的な健康効果の一つが抗酸化作用で、体内に発生する活性酸素を除去してくれます。
この成分の特徴は、胃腸で分解されることなくほぼそのままの状態で門脈を通過し、肝臓へと届くことです。
つまりセサミンの抗酸化効果はほとんど損なわれることなく肝臓へ作用し、この臓器の働きを助けてくれるのです。
セサミンの持つ効果
セサミンが体にもたらす効果はいくつかありますが、ここでは代表的な三つの働きに絞って話を進めていきたいと思います。
肝機能を向上させる
肝臓はアルコールなどの有害物質の解毒、エネルギーの供給なども行う器官です。しかしそれは同時に、活性酸素が多く発生するということも意味しています。
肝臓で発生した活性酸素は過剰になると様々な問題の原因となります。
特にお酒を飲みすぎた場合や暴飲暴食などをするとアルコール分解や栄養の代謝に時間が掛かって肝臓の機能が低下し、脂質の代謝が難しくなります。
セサミンにはアルコールの代謝に関わる酵素を活発にする作用があり、肝臓の機能を改善します。同時に活性酸素の除去効果で脂質の酸化も防いでくれるとされています。
悪玉コレステロール値を下げる
セサミンには血中の悪玉コレステロール値を下げる効果があります。
コレステロールは肝臓から発生するのですが、このうち悪玉コレステロールが過剰になると動脈硬化など様々な問題の原因となります。
コレステロールは脂質から作られるのですが、セサミンは肝臓で脂肪を利用しやすくする酵素を活発にします。これによってセサミンは血中のコレステロール値を低下させ、その正常値の維持に貢献するのです。
生活習慣病の予防効果
セサミンには生活習慣病の予防効果も期待されています。
この症状の原因の一つとされるのが、活性酸素です。元々、人間の体には活性酸素による酸化を防ぐべく抗酸化酵素を生成する能力が備わっているのですが、これは年齢とともに低下していきます。
そのため、高齢になるほど高血圧を含めた生活習慣病への対策が必要となるのです。高血圧などの原因の一つが活性酸素の過剰蓄積にあるわけなので、その発生を低く抑えることが有効だと言えます。
セサミンの抗酸化作用は生活習慣病への対策にも効果的だとされています。上述したように元々の成分をほとんど損なうことなく肝臓に届く上、「脂溶性」であるため体内に蓄積しやすくなっています。
体内に蓄積しやすいことは過剰摂取につながる可能性もあるのですが、その反面、尿などで体外に排出されにくいということも意味しています。
普段の生活で摂る抗酸化物質にセサミンを加えれば、生活習慣病の予防効果も上昇するでしょう。
セサミンの持つ力を実感しよう
以上がセサミンという成分の概要です。抗酸化作用を持ち、肝臓にとっての嬉しい効果や高血圧の予防効果などを備えており、多くの健康効果が期待できるものとなっています。
もちろんこの成分だけを摂っていれば良いということはなく、他の抗酸化物質と併せて摂取することでセサミンの働きを補助できる可能性もあります。
もしセサミンを摂ろうと考えている方が居るのであれば、まずは普段の食生活で臓器に負担を掛けないようにバランスある食事を心がけるのが適切です。
その上でセサミンなどの抗酸化物質を追加で摂るようにしたなら、これを体の健康に一層役立てられるのではないでしょうか。