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歴史の中で、日本人はセサミンとどのように関わってきたか

日本人とセサミンとの関わり

日本人は昔からゴマを食べてきました。
ゴマの中には「リグナン」と呼ばれる抗酸化物質があり、これに含まれている成分がセサミンです。
セサミンがゴマに包含されている以上、日本人は昔からセサミンと関わっていたことになります。しかしセサミンはゴマの中にあるリグナンのうち、ほんのわずかしか含まれていません。
しかもそのリグナン自体が希少成分であるため、ゴマ一粒の大きさを考えてみてもセサミンの含有量がどれだけ少ないかが分かると思います。
ここでは日本人が古代からゴマを食べてきたということと、国内でいつ頃からセサミンが注目されるようになったのかについて、時代ごとに説明していきたいと思います。

古代

日本国内でいつ頃からゴマが食べられるようになったのか、その確たる時期は特定できていません。しかし古代の文献にその手がかりを見ることはできます。
飛鳥時代の日本では、大宝律令という制度が定められました。これは唐の律令制度に倣ったものなのですが、この中にゴマに関する記載があるとされています。
「養老令」全三十編のうち、「賦役令」にはゴマ油のことを指す記述があります。
そのためこの頃からゴマは栽培されていたと考えることもできます。
もし当時にゴマが食されていたとするのなら、日本人は数千年近くもの間、ゴマと関わりを持っていることになります。

江戸時代

江戸時代になると、ゴマは天ぷら用の油として重宝されたと言います。食用だけではなく、灯りを保つための油としても用いられたそうです。

現代

現代までゴマは日本の各家庭において様々な形で使用されています。
しかし少しだけ変化したことがあります。ゴマに含有されているセサミンが「健康に良い成分だ」と注目されるようになったことです。
このことには、日本の大手酒造メーカーであるサントリーの研究が関わっています。
1984年に行われた「夢のあぶらプロジェクト」において様々な食品の油分が研究されたのですが、この際に彼らは人の健康に役立つ「アラキドン酸」を生成しようとしました。
「アルピナ菌」という微生物がアラキドン酸を生み出すと分かっていたので、これを各種の油へ入れて大量にこの成分を増やそうとしたのです。
しかしゴマ油を用いた場合では、アラキドン酸が全く増えなかったそうです。ここからサントリーは「ゴマには抗酸化作用があるのではないか」と仮設を立てます。
サントリーは1989年に九州大学の菅野名誉教授と共同研究を開始し、「ゴマに含まれる成分、セサミンに抗酸化作用がある」と彼らは確信したのです。
その後にセサミン抽出技術が開発され、ソフトカプセル型の商品が発売されたことを機に、国内ではセサミンの様々な効果に関して研究が進められるようになりました。

セサミンの効果について様々な研究が続けられている

長い歴史の中で日本人と関わってきたゴマは現在、セサミンという成分が注目されたことにより、以前よりも様々な角度から扱われるようになっているのではないでしょうか。
セサミンに関する研究は今も続けられており、その効果の解明に時間が使われています。
今後もしあなたがセサミンの恩恵を受けるときがあれば、日本人とセサミンとの関わりに思いを馳せてみるのも良いのではないでしょうか。