セサミンの肝臓に対する効果について
抗酸化作用が肝臓にとって効果的とされる理由
セサミンには強い抗酸化作用があります。
これは体内の活性酸素を除去する働きのことですが、この抗酸化作用が肝臓にとっても健康的な効果をもたらすとされているのです。
しかし何故セサミンが「肝臓に効く」と言われているのか、疑問を持つ方も居られるでしょう。それにはセサミンの性質が関係しています。
セサミンは胃腸で分解されずに門脈と呼ばれる、脾臓や消化器から流れ出た血管を集める肝門脈を通って肝臓へ届きます。
この性質によってセサミンの抗酸化作用が殆ど損なわれることなく、肝臓で効果を発揮すると言われています。
セサミンは元の成分を失わずに肝臓に届く
肝臓ではエネルギーの供給や有害物質の除去などが行われるため、自然と活性酸素が多く生じます。この活性酸素が体の分子が酸化する原因です。
セサミンの抗酸化作用は肝臓から発生する活性酸素にも働くので、細胞膜に存在する脂質が酸化した、過酸化脂質の生成を防いでくれるとされています。
この過酸化脂質の生成を防ぐとされる効果は脂肪肝を防ぐことにも繋がり、全身に過酸化脂質が蓄積することの予防にもなります。
抗酸化作用で過酸化脂質や悪玉コレステロールを予防
お酒を飲みすぎるとアルコールの分解に時間がかかり、肝臓の機能が低下してしまいます。そうなると、脂質の代謝が上手くできずに過酸化脂質の発生や悪玉コレステロールの生成に繋がる可能性もあります。
悪玉コレステロールが酸化すると、「プラーク」と呼ばれるこぶが生成され、血管の幅が狭くなることにもなり得ます。
そこにセサミンの効果が加わると、抗酸化効果で活性酸素を分解するので過酸化脂質の生成を防ぎ、悪玉コレステロールの酸化も防止できるのです。
また、セサミンにはアルコールの分解促進やアルコールの代謝に関係している酵素の作用を活発にさせる効果もあるため、この働きで二日酔いを防ぐこともできるとされます。
このようにセサミンには高い抗酸化作用があり、これが肝臓の問題の予防に繋がるとされています。
その根拠とされるものが、例えば悪玉コレステロール値の低下に関しては高コレステロール患者を対象とした実験結果です。
この実験では高コレステロール患者を対象にし、一日あたり32.4 mgのセサミンを四週間摂ってもらい、その後64.8mgのセサミンを四週間摂取してもらうということが行われました。
その結果、血中の総コレステロール値と悪玉コレステロール値に改善が見られたそうです。
このようなことからセサミンが過酸化脂質を除去する可能性や、それによる肝臓の機能改善に繋がることが示唆されています。
今後の研究の進展を見守っていきましょう。
セサミンで肝臓の機能を保護しよう
セサミンの抗酸化作用がほとんど損なわれずに肝臓に届く可能性が示唆されている以上、その性質を上手く活用するとよいでしょう。
ほかにも、セサミンにはアルコール分解促進やその代謝に関係している酵素の作用を活発にさせる効果もあります。
そのため肝臓の健康状態が気になる人にはセサミンを摂取して効果を実感してもよいでしょう。
よくお酒を飲む人や血中コレステロール値に不安を抱いている方は、セサミンの摂取も視野に入れた上で、ご自分に合った適切な選択をとりましょう。